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第10編集室、MA3完成記念インタビュー 2024.4.28
■やっと出来上がりましたねー 今のお気持ちをどうぞ
とっても満足しています。
増設は、もうなんの迷いもなくきめました!
せっかくの新しい番組を持ってきて下さったお客様の期待を裏切りたくなかったからです。
その思いだけで、決断は早かったのですが、さあーそれからが大変でした。
まず、物件探し、資金の調達、なによりも、時期が悪く、地震や万博のため、資材はない、人もいないという状態で。
完成から最低半年はかかるといわれ、それを無理を言って、 2ヶ月で完成していただきました。
工事関係者の皆様には感謝しても仕切れないです。
この場をお借りしてもう一度、関わって下さった全ての皆様にお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
■新しい部屋で、自慢できるところはありますか?
MA3は、スピーカーにイギリスPMC6を採用しました。
高い解像度が自慢の、いま流行りのスピーカーです。何度も試聴して決めました。
マイクプリには、ユニバーサルオーディオの真空管を使ったアンプを採用しました。
音質もさることながら、ゲイン設定のしやすさが決め手となりました。
ミキシング フェーダーには、SSL UF8を採用。SSL(ソリッドステートロジック)は、かって音楽スタジオを席巻した超有名なブランドです。
私にとっては憧れのコンソールなので感慨深いです。
DAWは、定番のPro Toolsで、最新版のUltimate. Ver2023.12です。
■スタジオ作りで特に注意したことはありますか?
あまり個性的な機材を使わないように心がけました。 昔と違って、一つの作品を一つのスタジオだけで全て完成することが難しくなっている現在、他社を含め、多くのスタジオを渡り歩くには、互換性が極めて重要になっているからです。
■なぜ、2ヶ月という短い期間て完成できたのですか?
スタジオを作る時に、いつも心がけていることがあります。 それは、使用目的に合わせて作るということです。 業者に注文するときも、ただやみくもにMAスタジオを作ってくださいと注文するのではなく、 バラエティー番組寄りのスタジオにするので、この機材と内装で良いと、しっかりジャッジすることで、ムダのない、信頼性の高い、使いやすいスタジオが短期間で完成するのです。
また、今回は、ふた部屋とも、女性スタッフに壁紙、床の色、 椅子などの備品調度を全部選んでもらいましたが、これが大成功でした。やはり、若いセンスというのは素晴らしくて私たちが考えられないようなものを提案してくれて、それがジャスト流行に合っているんですね。 おかげで、とても素敵な部屋が出来上がりました。とても感謝しています。
また、忙しい仕事の合間に出来ることを考えて手伝ってくれたスタッフ、今回コピー機、自動販売機、細かい備品集めに、尽力をつくしてくれたスタッフに心から感謝しています。本当にありがとうございました。 反面、増設ってなあに?どこに作ってるの?というような無関心なスタッフもいましたね笑 これは社員の人数が増えていくと、仕方がないのかと思いますが、何かやろうとするとき、人が増えてくれば来るほど、一致団結して!というわけにいかないんですね。 自分の若い時のことを考えるとその人たちの気持ちもわかります。 その点、これからの課題ですね。
社員には、せっかく新しいスタジオが完成したのだから、綺麗に使ってほしいということと、 また新しい機材も積極的に覚えてほしいと思います。
■では最後にお客様に、メッセージをお願いします。
まだまだ出来上がったばかりで、備品が足りなかったり、使いにくいところがあったり、色々とご迷惑をおかけするかもしれませんが、一つ一つ改善して、5階のスタジオと同様に皆様に愛されてリピートしていただけますよう 頑張って参りますので、これからも宜しくお願い致します。
エムジェイのPALTビル移転について伺いました。2022.5.21
代表取締役社長 森田文雄
今回は特別編として社長のロングインタビューをお送りします。エムジェイ創立時の話、今回の移転について、それから結構質問が多いエムジェイの名前の由来なども語ってくれています。どうぞ宜しくお願いします。
■会社の移転、本当に大変でしたが、やっとひと段落ついた感じですね。移転にあたって一番大変だったことは何でしたか?
編集所に見合った建物を探すことですかね。ただ広ければいいと言うことではなく、空調が整っていること、電気容量の問題、内部造作が自由に出来ること、24時間出入り自由等、編集所をつくるのには難しい条件が沢山あって、特に最近は内部造作をさせてくれないビルが多い中で、そんな条件にあったビルは見つからないのではないかと随分悩みました。
でも、たった2、3日の間にこのビルが見つかったことは、本当に有り難かったし、これは奇跡ではないかと思っています。
■最初に内見した時の印象を教えて下さい。
最初に入った時に嫌な感じが全くしなかったんです。とても明るく見えたし、広々としていて何より窓が沢山ありました。
本来編集所には窓はタブーだったのですが、コロナ禍で今回は窓を多用したかった。
各スタジオで自由に換気が出来ることを何よりも優先したかったんです。
■それでこのビルを選んで、現在は内部造作も引っ越しも終わりました。社長としては満足してますか?
実は、MAのナレーションブースがまだ未完成なんです。私は編集は長年やっていますが、MAは素人なので、素人がMA室の設計に手を出してはいけないと思い知りました。あまりに難しい!
MAブースには魔物が住んでいると思っています(笑)。
でもね、苦しんだおかげで、少しずつ詳しくなってきて、今では苦労も無駄ではなかったと、前向きに捉えています。
第1MAルーム
■コロナ禍の中で、記念行事も何も出来なかったのですが、エムジェイは一昨年に創立25周年を迎えました。最初は、偶然にも今と同じ四谷4丁目からスタートしたんですね。
そうです。小島ビルというところで、編集室一部屋と、人が2人座れば一杯になってしまう事務所で始めました。
私としては、初めてスタジオが持ててとても嬉しかったのですが、仕事は本当に少なかったですね(笑)。
■次に、四谷三丁目の光明堂ビルですね。
2007年に光明堂ビルでHDの編集室を持つに至りました。
■27年という歴史の中では何回か危機もあったと思います。社長の考える一番大きな危機って何だったと思いますか?
危機は何回もありました。もうダメかなと思ったこともありましたが、なんと言っても今回の引っ越しだったと思います。これはもう、自分の力ではどうにもできない、天災のような出来事が突然襲ってきたような感じでした。
(※2021年9月に隣接するビルの解体を告知され、移転を余儀なくされた。)
でも、本当に大変だったけど、今は引っ越して良かったと思います。ピンチをチャンスに変えられたと思います。これが無かったらいつまでも前のビルに居続け、前進することが出来なかったと思います。
■エムジェイが何回か危機を乗り越えながらここまでもった理由って何だと思いますか?
現状に満足せず、常に新しいことに挑戦してきたからだと思います。この業界は、井の中の蛙になりがちなのですが、常に新しいことに挑戦し、その事でまた、仕事が頂けるようになりました。
また、要所要所で素晴らしい人材、スタッフに巡り会えた。これは本当に感謝しています。人との縁は本当に大切です。人と出会った時、一度きりのご縁ではなく、なるべく長く続くように心掛けています。
■ここで、エムジェイの名前の由来を教えてください。結構お客様から質問があるんですよね。
私がフリーで仕事をしていた頃、屋号が森田事務所でした。森田のM、事務所のJをとってMJです。ごく単純なんです(笑)。
第2編集室
■では、社長のプライベートなことも少し教えてください。趣味、気分転換はなんですか?
ジャズを聴くこと、旅行、釣りです。でも旅行や釣りはたまにしか行けないので、家のステレオでジャズを聴くのが気分転換になっています。
■好きな食べ物は?
いなり寿司、寿司、時々フランス料理(笑)。
■嫌いなものは?
納豆
■特技、これだけは人に負けないと思うことは?
機材の修理!!業者さんにも負けないと思っています。
■それでは最後にこれからの目標、エムジェイをどのような方向に舵を切っていきたいですか?
もちろん、会社をどんどん大きくしていきたい気持ちはありますが、それよりも、毎日毎日新しいことをやっていきたい。常に会社を変化させていきたい。毎日一つ改善していけば、一年に300近く変えていけるわけです。
老舗とか言われて、それに胡座をかいてどっしりと十年一日変わらないような会社には絶対したくないです。日々進歩していくのが目標です。
マシンルーム
■では、社長ご自身の目標は?
会社が大好きでここにいると楽しいので、健康に気をつけて、できればあと10年くらいは現役でいたい。若い人たちには嫌がられるかもしれないけど(笑)。頑張りたいです。
■特に社長の好きなところはマシンルームですね?
そうですね。でも、もちろん編集室も。私が具合が悪くなって倒れたら、編集室かマシンルームに放り込んでください。たちまち、元気になると思います(笑)。
■どうもありがとうございました!!